研究開発特別講演会場:4階コンベンションホール
10月24日(木) 13:15〜14:15
空飛ぶクルマが行き交う世界
定員 250名
昨今、空飛ぶクルマやドローンや電動航空機などの飛行技術と自動運転技術の進歩によって、今後空の交通システムに革命が起こることが予想されている。「空飛ぶクルマ」の実現においては、機体メーカー、運用・メンテナンス会社、運行管理会社、規制官庁、保険会社など多くのステークホルダーが存在するが、空撮や農薬散布やインフラ点検などすでに応用されつつあるドローンとの大きな違いは、市場性と安全性や運航率向上などの技術的課題であり、政策を含めて包括的に考える必要がある。慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント研究科の空飛ぶクルマラボでは、このような包括的なシステムデザインを研究している。本講演では、「空飛ぶクルマ」の用途、実現に向けた技術的課題、日本の産業界や政策当局の取るべき指針などについて、私見を述べたいと思う。
講師
慶応義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科
教授
工学博士
中野 冠氏
講師プロフィール
- 1980年
- 京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修了。
- 1997年
- 名古屋工業大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)(社会人博士)
- 1980年
- 株式会社豊田中央研究所入社 知能ロボット開発、市場調査、製品設計、生産システムの研究に従事。
- 2008年〜
- 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授
空飛ぶクルマなどの研究に従事 - 2013年
- スイス連邦工科大学で訪問教授
10月25日(金) 13:15~14:15
海洋プラスチックごみ問題と我が国の対策
定員 250名
「海洋プラスチックごみ(海洋に流出する廃プラスチック類)を含む海洋ごみは、生態系を含めた海洋環境の悪化や海岸機能の低下、景観への悪影響、船舶航行の障害、漁業や観光への影響など、さまざまな問題を引き起こしています。また、近年、マイクロプラスチック(一般に5mm以下の微細なプラスチック類)による海洋生態系への影響が懸念されています。2016年1月に世界経済フォーラム(ダボス会議)が発表した報告書 によると、世界のプラスチック生産量が1964~2014年の50年間で20倍以上に急増し、今後20年間でさらに倍増する見込みであること、毎年少なくとも800万トンのプラスチックが海洋に流出し、2050年までには海洋中のプラスチック量が(重量ベースで)魚の量を上回るとの予想もあり、国際的な関心が非常に高まっています。海洋プラスチックごみ問題は世界全体で取り組まなければならない地球規模の課題となっています。
本講演では、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみ問題に係る国際動向やこの問題に対する我が国の最近の取組を概説します。
講師
環境省
水・大気環境局水環境課海洋環境室
髙尾 珠樹氏
講師プロフィール
- 2018年
- 東京大学公共政策学教育部修了
- 2018年
- 環境省入省 大臣官房環境保健部環境保健企画管理課
- 2019年
- 水・大気環境局水環境課海洋環境室