パッキンレスボトルキャップ

第22回入賞製品・技術

優秀賞

パッキンレスボトルキャップ_写真

概要

オフィスなどの飲料水供給に用いられる「ウォーターサーバー」用のガロンボトルキャップには、様々な課題があると言われています。密封性が悪いので水漏れし夏場に水の品質が落ちる、パッキンを使用しているので臭いや滑りがきになる、キャップをボトルにはめて日にちが経つとキャップに亀裂がはいる、などの苦情が寄せられていました。しかし、未だ販売業者が不利益を被るまでには至っていないので、品質・信頼性・衛生面の研究・開発が進んでいないと考えられます。またボトルを交換する際、業者はキャップをはがす必要があり、はがされたキャップは全て廃棄されゴミになっていました。

そこで当社は、上記に示した課題に着目し研究を進め、従来2部品で構成されていた物を一体化し、更にパッキン不要なキャップの製造に成功しました。この開発により、材料費低減、組み付け工数低減あるいは組み付けロボットの不要化が図れるため、キャップの販売価格を抑え、安価で水漏れのしないキャップを提供すると共に、ゴミになっていたキャップを回収し再利用することにより、資源のECOにも貢献することが出来ます。

従来、国内市場におけるウォーターサーバー用ガロンボトルのキャップ部は、東南アジア製のものが9割近く出回っていましたが、本キャップの開発により、価格と品質・信頼性・衛生面で、国内生産品の競争力が高まり国内市場の回復が図れると考えています。

不可能と考えられている一体化を実現するには、理論的な説明はできません。

金型の常識では考えられない、ひらめきや思いつきにチャレンジし、失敗を恐れず立ち向かって行く勇気、そして何よりも『必ず成功する』と言う信念こそが一番大切なノウハウだと考えます。

特徴

  1. 当社の新技術
    従来のキャップは、メインキャップとサブキャップの2部品で構成されていて、更に水漏れを防止する為のパッキンを使用していました。この構造を一新し、下記の構造としています。
    1. メインキャップとサブキャップの2部品を一体化
    2. ガロンボトルの開口部受けと製品が接する面に、同心円状の鋸の歯の様な部位を形成
  2. 製品の特長
    従来のキャップ部は、パッキン・メインキャップ、サブキャップの組み付けを手作業で行うか、あるいは組み付け専用のロボットを用いて行っている。
    当社の新技術を適用することにより
    1. メイン・サブキャップを一体化することにより、2つの部品を成型する必要がなくなり、材料歩留まりが向上すると共に、組み付け作業も不要となる。更に一体化により完全密封されるので、衛生的である。
    2. キャップをねじ込むことで、樹脂の柔軟性によりガロンボトルの開口部に同心円状の鋸の歯が押し付けられ、水漏れを完全に防ぐことができる。

営業品目

  • プラスチック金型製作・設計(2D・3D)
  • 精密金型部品加工・3Dモデリング・NCプログラミング

企業情報

社名 株式会社 石田金型製作所
住所 〒146-0082 大田区池上2-8-14
連絡先 TEL:03-3754-3491
FAX:03-3754-4762
URL http://www.ik-m.co.jp

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