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白熱灯の雰囲気を追い求めたLEDランプ「AVLED-KC」
おおたECO推進賞
概要
当社は小型の白熱電球をテープ状の電線にパラレルに接続する長尺状の間接照明専用灯具を販売してきました。
LEDは当初光量が少なく照明用途に使用されることはほとんどなかったが、当社では早くからその可能性に着目し、主照明と比較してそれほど光量を必要としない間接照明のLED化にいち早く取り組み、当社のベストセラー灯具である「アドバンテージ」専用のLEDランプ(AVLED)を市場に投入しました。AVLEDは好評を博していたが「LEDでは白熱電球の雰囲気に及ばない」ことが指摘されていました。
当社では、白熱電球では調光時に色温度が変化し、明るいときは白っぽく発光するが、暗いときは赤みのある暖かい色へと変化する点に着目しました。
そして、
- ワンパッケージで2色の色味を出せるLEDをカスタム設計。
- 古くから用いられている位相制御調光方式(AC)と、LED化によって普及が進んでいるPWM調光方式(DC)の両方に対応可能。
- これらの制御をいずれもアナログ回路により実現。
- 指先ほどの大きさのランプ一つ一つに安価にパッケージング。
- 従来のキセノン球と並べて調光してもほぼ見分けがつかない演出力。
といった特徴を有するAVLED-KCの開発に成功し、その製品化に至りました。
特徴
AVLED-KCは、白熱電球と同様に調光具合によって色温度が変化する機能を有し、従来困難であった温かみのある空間演出に極めて有効となるものです。その動作原理は、調光度合いを検出し、供給される総エネルギーを異なる色味の2種類のLEDへと自動で適切に分配することにあります。そして、これをマイコン等を利用しないアナログ回路によって実現することにより、大きなコストダウンに成功しました。その結果、最大接続数が400灯にも及ぶアドバンテージのランプ1灯1灯に回路を搭載することが可能となっています。この回路の特徴は、電源を脈動させる調光信号によりLEDとLEDをコントロールする内部回路の両方を動作させることができ、位相制御であってもPWM制御であっても2本の電源線のみで駆動できる点にあります。
したがって、例えばすでに施工されている灯具であってもランプをAVLED-KCに入れ替えるだけで白熱電球と同等な豊かな演出性を持たせることができるという極めて高い利便性を有しています。
講評
『白熱灯の雰囲気を追い求めたLEDランプ「AVLED-KC」』は、一般の調光ランプに用いられるキセノン灯と同様の雰囲気の照明を実現するLEDランプで、調光に応じて自動的に色味が変わるよう制御されることを特徴としています。色彩や雰囲気を大切にする照明用途に、消費電力の少ないLEDを普及させる突破口になり得ること、既存のキセノン灯用照明器具にそのまま使用できる汎用性が高く評価されました。大手の照明器具メーカーが手を出しにくい分野で大田区の力をアッピールする好事例の一つであると考えます。
企業情報
社名 | トキ・コーポレーション 株式会社 |
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住所 | 〒143-0006 大田区平和島4-1-23 JSプログレ2F |
連絡先 |
TEL:03-5763-6121 FAX:03-5763-6130 |
URL | http://www.toki.co.jp |