マイクロフィニッシュ (超極細やすりの開発)

第28回入賞製品・技術

最優秀賞

マイクロフィニッシュ (超極細やすりの開発)_写真

 

外径0.3㎜からの超極細ダイヤモンドヤスリ。これまで届きにくかった狭細部の加工も可能に

概要

近年小型化する精密部品加工への対策のために

現在市販されているダイヤモンドヤスリは外径が太いため、狭細部に挿入することが出来ず、金型などの組み立てを行う際など、組み込み調整の現場での作業性が良くはなかった。更に近年の電子機器部品の小型化等により、微細部品の研磨やバリ取りができないといった課題も増えてきている。このためユーザーから、より細いタイプのダイヤモンドヤスリを望む声が多かったため、極細のヤスリの企画・開発を行った。結果、外径0.3㎜から0.7㎜までの先細形状の丸タイプ、さらに角部の加工に適するよう0.5㎜、0.7㎜の角タイプの2種類の開発に成功した。現在、粒度違いを含めると、合計11アイテムをラインアップしている。

特徴

お客様の立場で、如何に使い勝手の良い工具を製作できるか?

工具として機能する限界強度の細さを追及することによって、専用ホルダーの必要性が高まったが、専用ホルダーはユーザーに負担をかけ、工具の普及の妨げとなることから、持ちやすさ、扱いやすさ、疲れにくさの点で誰でも違和感のないシャープペンシルに合わせてヤスリを設計することにした。また、ヤスリは狭細部で使用するため、丸タイプは先細形状に加工することによって微細穴に入れやすく、角タイプは端面に角度をつけることによって溝底の加工が容易にできるよう工夫した。

用途

狭細部に届くため、精密部品の形状修正や、微細箇所の面取り、バリ取りに

ダイヤモンドを使用しているため、被削材は非鉄金属・焼きいれ鋼・超硬・セラミックス・ガラスなど幅広く、また使い方も機械加工によって発生するバリやカエリの除去、組み付けの際に必要な面取りやヌスミ、微小な形状修正や電解層の研磨、微細孔のカスづまり除去など多目的に利用できる。
また、これら金属加工・金型加工分野以外でも装飾品などの貴金属・ホビー分野のプラスチック加工でも利用されるようになり、まだまだ用途は拡がると考える。今後は、より大きいダイヤモンドを使って研削力を高めさらに進化させていきたい。

講評

この製品は、0.3 mm程度の太さの微細棒やすりで、各種断面形状のダイヤモンド電着やすりを耐久性を担保しながら実現した技術力だけでなく、市販のメカニカルペンシルをホルダーとして使用できるようにしたアイデアが評価されての受賞です。こうした製品としての特色に加え、なによりも、金型製造等の微細手加工にも強みを有する大田区から、これに携わる技術者の方々に使ってみたいと思わせる製品を生み出したことも高く評価されました。

企業情報

社名 インターナショナルダイヤモンド株式会社
住所 東京都大田区矢口1-8-21
連絡先 TEL:03-3756-2222
FAX:03-3756-2245
URL http://www.int-dia.co.jp
業種 生産用機械器具製造業
事業内容
  • ダイヤモンド工具、機器の製造及び販売
  • ダイヤモンド研磨剤の販売


経営支援部イノベーションセクション
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