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薄さ0.04mmの炭素繊維一方向性シート材「AIフィルム」
おおたECO推進賞
木材の割裂を防止し木造インフラの安全性向上に大きく貢献
概要
薄さ0.04mmの世界最薄の炭素繊維フィルム
木造建築物の大震災による崩壊は、極めて割れが生じやすい材料である木材の接合部が破壊されることにより生じます。この木材特有の破壊を割裂と言いい、地震など大きな力が加わった時に生じる脆性的で極めて危険な破壊形態です。
「AIフィルム」は一方向炭素繊維材料で、木材の致命的欠点である割裂を回避することが出来ます。厚さ僅か0.04mmのフィルム状で、木材繊維の直行方向に木材表面に貼り付ける事により、割裂を引き起こす力に炭素繊維が抵抗することが特徴です。
この技術を広く普及させることで、中大型規模の木造建築物を安心して建築できるようになり、国産木材の有効活用とSDGsの推進がはかれます。
特徴
木造建築物の問題点を根本的に解消
「木材自体の弱点を解消する」という、従来とは全く異なるアプローチを採用しており、木造建築物の問題点を根本的に解消することが出来ます。
木材が割裂する根本原因は、木材繊維の異方性にあります。木材繊維が配向されている長手方向に比べ、木材繊維と直行する円周方向や半径方向は、強度が1/10程度まで低くなります。この問題を解決するために、当社は炭素繊維を木材繊維と直行する方向に貼り付ける事で、割裂を回避する技術を確立しました。北海道大学木材工学研究室と共同で特許を取得し、当社が独占実施権を持っています。
用途
国産木材の有効活用とSDGsに貢献
近年、国産木材の有効活用とSDGsの観点から、中大型規模の木造建築物が建築され始めました。そのため、最終破壊形態まで配慮する必要が生じ、脆性破壊の主要因となる割裂が問題視されています。しかし今迄は、有効な対処法がありませんでした。
本技術は、厚さ僅か0.04mmの炭素繊維フィルムを木材の表面に貼り付けるだけで、木材の欠点である割裂が防げるので、そのコストパフォーマンスは絶大です。
既に家具用途では実用化されています。片持ち構造でも天板は200kgの耐荷重があり、金属とは異なり電磁波を透過するため、非接触充電の機能もあります。
講評
地震発生時のように強い外力が加わると、木造建築物では接合部分などに木材の繊維に沿って割れが発生することがあります。本製品は、こうした木材の異方性による破断を抑制するため、木材に巻きつける炭素繊維を一方向に配置したシート状フィルムです。環境保全の観点から木造の大型建造物が注目されている中、木材そのものの強度・性能を向上させるというコンセプトは注目に値します。大田区発の技術・製品としてアピールいただくことを期待して、「おおたECO推進賞」を差し上げることに致しました。
企業情報
社名 | デザインアンドイノベーション株式会社 | |
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住所 | 〒145-0064 東京都大田区上池台5-24-14 | |
TEL | 090-8814-7339 | 090-8814-7339 |
FAX | 03-3748-3468 | |
メール | akio.sakamoto@dandi-co.com | |
HP | https://www.dandi-co.com | |
業種 | 炭素繊維強化プラスチック製造業 | |
事業内容 |
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