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- > 「医工連携支援事業――有望市場参入へ医師・中小企業・製造販売会社をマッチング」
2015年02月23日 公開
医療機関の先生方は新たな手術・治療法のアイデアを温めているが、必要な「道具」を作れない。当協会の職員・産学連携コーディネーターが、アイデアを形にできる企業を紹介・マッチングし、共同開発案件が増えていった。大田区医工連携支援センターは、その出会いの場となる拠点として開設した。センターにスタッフが常駐する東京労災病院をはじめ、協力関係にある医療機関は東邦大学医学部、鶴見大学歯学部など全国へ広がった。睦化工のケースでも、藤原万昌産学連携コーディネーターが医療機関の関係者やメーカー関係者を紹介。患者のCTやMRIのデータを3Dプリンタで立体造形し、医師が手術や治療の参考にする仕組みを開発中だ。
自社の技術・製品を展示した大田区企業は26社。半導体・光学機器・航空機などに金属の精密加工部品を提供する大志工業は、20年ほど前に医療分野へ参入し、アレルギーの少ないチタン製のジョイント部品をカテーテル用に提供している。事前に全体で約40件の商談をセットしたため「具体的な話ができた」(吉田文彦取締役)という。また、真空ポンプ・コンプレッサーメーカーで手術用の余剰麻酔ガス吸引ポンプで国内市場を押さえる三津海製作所も、「これほど商談の相手が熱心な展示商談会は珍しい」(渡邊幸一社長)と話す。
睦化工も展示会・交流会に参加。新たな商談に臨んだ古川社長は「来年度には医療分野の売上げが期待でき、開発事業部の売上比率が全社の20%まで拡大する」と話す。大田区中小製造業の医療分野への挑戦は、先頭集団が「出口戦略」を模索する段階へ入る。